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vol.35建築コスト高騰時代に、群馬でできる「賢いコスト削減」の考え方

2026.02.27

近年の新築住宅を取り巻く環境は、木材・建材・設備・物流費・人件費――あらゆる面で原価が上昇しています。 「以前と同じ家を、同じ価格で建てる」ことが難しい時代にはいりました。
この状況は一時的なものではなく、今後も続く前提で家づくりを考える必要があります。
そんな中で家づくりに大切なのは、単純にグレードを下げることではなく、設計で無駄を減らすこと。 “どこを削るかではなく、どこにお金をかけるべきか”がこれまで以上に重要になっています。 特に群馬の気候特性を踏まえたスマートな設計・パッシブな考え方は、建築コストとランニングコストの両面で効果を発揮します。

今こそ重要な「削れるコスト」と「削ってはいけないコスト」

まず前提として、
・ 断熱性能
・ 気密性能
・ 耐震性能
といった住宅の根幹部分は削るべきではありません。
削るべきは、【暮らしに対して効果の薄い“空間の無駄・設備の過剰”】です。

気密測定1

原価高騰時代の家づくりで、最初に整理すべき視点

家づくりのコストは大きく分けると
・ 面積
・ 形状
・ 設備
・ 性能
で決まります。
この中で最もコントロールしやすく、各効果が大きいのが「設計」です。

面積を小さくすると狭く感じて暮らしにくいという印象を持たれがちですが、実際には
・使われていない部屋
・目的が曖昧な空間
・移動だけの廊下 が延床面積を押し上げているケースが少なくありません。

①廊下をなくす・減らす設計

廊下は正直、「移動のためだけの空間」。
• 床・壁・天井・照明が必要
• 冷暖房効率が悪い
• 面積が増える=建築コスト増
群馬の住宅ではLDKを中心に各部屋をつなぐ間取りにすることで、
• 延床面積を抑え
• 冷暖房効率を上げ
• 建築費と光熱費の両方を削減
という三重のメリットが生まれます。

②群馬の気候に合った「パッシブ設計」は最強のコスト対策

群馬は
• 冬:晴天率が高く日射取得がしやすい/日照時間が長い
• 夏:日射が強い/遮蔽が重要
という特徴があります。

これを設計に活かさないのは、正直もったいない。
• 南面の大きな窓配置で冬は太陽熱を取り込む
• その代わり庇や軒で夏の日射を遮る
• 風の通り道を考えた窓配置を行う
こうしたパッシブ設計は、設備にお金をかけずに快適性を上げられる、最もコスパの良い工夫です。

③電気を使わない=我慢ではない

「電気を使わない家」と聞くと、我慢の多い暮らしを想像される方もいます。
しかし実際には、
・ 断熱、気密をしっかり確保
・ 日射と通風を設計でコントロール
することで、エアコンに頼りすぎない快適さが実現します。
結果として設備容量を抑えられ、ランニングコストが安定するという、将来にまで続くメリットにつながります。

④平屋と二階建てのコスト差を正しく理解する

よく聞かれるのが「平屋のほうが安いですか?」という質問。
結論から言うと、建築費だけを見ると二階建てが有利なケースが多いです。
平屋は基礎と屋根面積が大きくなり、建築費は割高になりやすいからです。
ただし、
・ 階段が不要
・ 将来の生活動線がシンプル
・ 冷暖房効率が良い
という点で、平屋はランニングコストと将来コストが抑えやすいです。
群馬では敷地に余裕があるケースも多いため、「初期費用+将来コスト」で判断する視点が重要です。

⑤設備は“多機能”より“適正”

多機能設備や最新機器は魅力的ですが、
・ 高機能すぎる設備
・ 使いこなせないオプション
これらは、初期コストも将来の修理費もかさみがちです。
使う場所に、必要な性能だけ取り入れることを意識しましょう。

一方で、自然光・風・断熱・素材の力は壊れません。
「機械に頼りすぎない家づくり」これが、結果的にトータルコストを抑える近道になります。

⑥コンパクトでも豊かに暮らす発想へ

家を小さくすると、ごまかしがききません。
だからこそ、これからの家づくりは、「漠然とした広さ」よりも天井の高さや窓の位置、視線の抜けといった設計の質が暮らしの豊かさを大きく左右します。

コンパクト=妥協ではなく、“洗練”です。
面積を抑えて設計の質を上げる、それが、原価高騰時代の“賢い選択”です。

最後に

建築コストが上がる中で必要なのは、
• 無駄を減らす設計
• 群馬の気候を活かすパッシブ思考
• 設備に頼りすぎない家づくり
そして何より、“「削る」のではなく「整える」”という視点です。
群馬の気候を理解し、自然の力を味方につけること。
それが、原価高騰が続く今の時代だからこそ、質を落とさず、長く愛される家をつくるために本当に価値のある家づくりが問われています。

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